過去に36履歴が少なかった砂州における36の被害事例を整理した結果,茨城県における砂礫採掘跡地の埋戻し地盤や千葉県における砂鉄採掘跡地の埋戻し地盤など特殊な土地改変履歴のある地盤が多かったことが判明した.旧市街地が立地する古い時代の砂州では,家屋の沈下量が数10cmに及ぶような著しい被害は確認されなかった.一方,新しい時代に形成された砂州,すなわち近年まで土地利用されていない砂浜・干潟や水面を埋め立てた地域では,大量の噴砂や湧水を伴う顕著な36が確認された.