2011 年東北地方太平洋沖地震による東北地方の液状化発生と土地条件

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震および余震・誘発地震で確認された液状化発生事例を調査した。その結果、以下のことが明らかになった。1) 東北地方で液状化(埋戻し土の液状化による下水管渠やマンホールの浮上を除く)が確認された市区町村は、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の6県63市区町村であった。液状化発生地点を250mメッシュ単位で数えると合計561メッシュとなり、最も液状化が多く発生したのは宮城県(332メッシュ)、次いで福島県(193メッシュ)、他の県での液状化の発生は局所的であった。2) 液状化が発生した市区町村における本震の計測震度は、大部分が5.0以上(震度5強以上)であり、5.0未満の市区町村は2市町だけであった。この液状化発生の閾値は2011年以前の地震と同様である。3) 液状化は、堤防、道路、住宅、ライフライン、農地などに被害を及ぼした。液状化による家屋の被害程度や噴砂量は、いわき市植田町など一部の地区を除いて関東地方に比べて軽微だった。4) 液状化が発生した場所の明治・大正期の土地利用は、水域、沼地・湿地、水田、桑畑、集落、針葉樹林であった。この中でも、蛇行河川沿岸の桑畑(自然堤防)・水田(後背湿地、海岸低地、谷底低地)と、台地・丘陵地の間の谷の盛土造成地が特に多かった。自然地盤と推定される集落(自然堤防)でも一部で液状化が発生していた。5) 東北地方の計測震度5.0以上の地域における液状化発生率を、約250m四方ごとに整理した結果、液状化は自然堤防での発生率が6.6%と最も高く、次いで谷底低地の3.2%、砂州・砂礫州と河原の3.1%、ローム台地2.7%の順となった。干拓地と埋立地はでの液状化発生率はいずれも1%未満であった。

作成日:
2018/04/16 
作成者(論文:筆頭著者,報告書:発行機関):
若松 加寿江 
フェーズ:
その他・非該当 
対象:
その他・非該当 
カテゴリ:
液状化 
場所:
その他・非該当 
区分:
論文 
掲載誌名:
日本地震工学会論文集 
掲載巻ページ:
Vol.14, No.2 
出版者:
地震工学会 
災害種別:
東日本大震災 
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