この「限界許容距離」という考えは、一時滞在施設の設置場所を検討する際の一つの手掛かりとなりうる。例えば、帰宅困難者の利便性を考慮した場合、地図上の市区町村内すべての一時滞在施設について、施設を中心に一時滞在施設の限界許容距離を半径とする円を描いた際、円に含まれない地域を極力減らすことが一時滞在施設設置の一つの目安となるであろう。例えば、自宅まで10km歩く意思があるのであれば、3km先の一時滞在施設まで歩くことは問題ないであろうと決めつけるのは早計であるといえる。