津波規模が大きくなると,一般的に発生ガレキ量は増大するが,同時に浸水範囲も変化することに伴いガレキ密度や平均浸水深も変化する。このことは,対象地区の地形や住宅の分布によっては,想定最大津波の場合よりも小さい津波が来襲した時の方が,津波火災危険度が増す状況があり得ることを示唆している。従って,津波避難ビルを計画する上では,最大規模の津波のみを検討対象とするだけでは不十分と言える。