三陸沿岸地域では、過去の津波災害の記憶は、津波碑・記録などの資料に記すことにより、現代に伝えられてきたが、時間の経過により、資料が風化・劣化したことや、資料の来歴を伝えるメディアが風化・失われたことにより、記憶が十分に伝わったとはいえない。したがって、東日本大震災の記憶を伝えるためには、風化・劣化に耐え、時空を超えて記憶を伝えるための方策を検討しなければならない。