復興から取り残される人々-NPO法人フェアトレード東北の「在宅被災者」支援の取り組み-

今回、FTT が被災地の現場で発見した「在宅被災者」に含まれる人々は、独居高齢者、障がい者、ひとり親、避難所で生活が困難な社会的に脆弱な人々であった。しかし、一度自宅に戻(り、在宅被災者とな)ると、行政からは「自立」したものとみなされ、一番支援を必要としているこれらの人々が、支援や復興からこぼれ落ちていくのが実態であった。そうした「在宅被災者」の存在は、現場では偶然でも、特別なことでもなかったかもしれない。おそらく、支援や情報を得るにはリスクを伴うことを前提としながらも、避難所に居づらさを感じて半壊した自宅で生活をするということは、現場では当然の選択肢として存在していたのだろう。しかし、その実態は誰にも気づかれるものではなく、地元の目を持って活動している人にのみ見えてくるものである。FTT が震災前から地元で潜在的に存在する社会的に脆弱な立場に置かれた人々と向き合ってきたからこそ見えていることであり、また支援者としてのまなざしがあったからこそ、ここに改めて被災者の置かれたその状況を、一つの概念として確立・提示させることができたといえよう。

作成日:
2018/04/16 
作成者(論文:筆頭著者,報告書:発行機関):
川副早央 
フェーズ:
復旧復興期 
対象:
住民 地域組織 
カテゴリ:
建物被害 
場所:
その他・非該当 
区分:
論文 
掲載誌名:
復興 
掲載巻ページ:
第5号(Vol.4 №1) 
出版者:
日本災害復興学会 
災害種別:
東日本大震災 
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