一次産業が単独で成り立つ主幹産業であった時代は遠のき、今日、地方型経済は一連の産業連関として相互に緊密に結ばれ、一次産業(たとえば漁業)の立ち上がりは二次産業(たとえば水産加工業)や三次産業(たとえば流通業)の立ち上がりなくしては有り得ない関係にある。産業連関を担う個々の事業者の再生を、困窮度に応じて、一蓮托生で側面支援していく制度構築である。そのような制度設計の明確化なくして、アドホックな運用が混乱し、利権行動や疑心暗鬼を招いてしまうことが、今次の当面の教訓であろう。