ヴァルナラビリティが高すぎるあまり,耐震補強工事を恣意的に選択しない人々の存在が明らかになった,これは,「古い住宅にお金をかけるのはもったいない」などという心理的ためらいと見なすことができる.彼らに対しては,耐震補強工事は飽くまでも居住者の生命を守るための手段であり,経済的な投資効果を期待する類のものではないことを強調すべきであろう.