ISO 22301 によれば,組織は「事業継続目的に関して文書化した情報を保持しなければならない」。しかし,本調査によれば,「大学全体としての防災計画・マニュアル等がなかった」大学が51校のうち11校あり(図18) ,災害に対する計画策定はまだ十分ではない。事業継続計画を有すると回答した大学は見られず,大学における「事業継続計画」策定の取り組みはまだ一般的ではない。現状Checkの機会でもある「防災訓練」を地震前から行っていた大学は47%にとどまっており(図23) ,計画を作るだけでなくPDCAサイクルを適用するためには,更なる体制整備が必要である。大学キャンパスには複数の学部や建物が存在しするため,それらの全てを定期的にCheckできる仕組みの確立も必要である。