本研究で使用した物資要望に関する資料は、各避難所毎に物資の要望の品目が記載されていることから、典型的な大都市震災であった阪神・淡路大震災時の避難所からの物資要望を把握するための貴重な資料である。しかし、詳しい品目名や数量の記載、何人の避難所生活者から聞き琅ったのか、という詳細な情報の記載が十分ではないことから、実際の物資供給に役立てるには、各品目について避難所人数あたりの必要量を算出する必要がある。この点を考慮すれば、今後、避難所からの物資要望について分析を進めていく上で使用したデータには限界があることが指摘できる。