木村他は、「阪神・淡路大震災後の被災者の移動とすまいの決定に関する研究」で、「すまい中心」-「仕事中心」の軸と、「兵庫を出る」-「兵庫に残る」の軸を抽出した。そして、この2軸によって分けられる4象限のそれぞれに「20代単身者」層、「老夫婦世帯」層、「働き盛り」層、「無被害」層の各層が存在していることを明らかにした。これらの4被災者層は、その行動パターンも情報ニーズも異なるセグメントであることがわかった。マーケティング・リサーチにおけるのと同様の考えに基づき、このセグメントごとにTQM手法で意見を集約することによって、それぞれのニーズに対応した、よりきめの細やかな災害対策が可能となるだろう。