これまでの先行研究では,「どの年齢層がどれだけ死亡したか,どの建物に住んでいた人達が死亡したのか」等について述べられたものが多かったが,本研究で「若年層や高齢層が低所得であるがゆえに,家賃などが安く壊れやすい住宅に住み,震災の揺れにより住宅の火災が発生または倒壊し,死者が発生した」,すなわち,「脆弱性,外力によって住宅の倒壊・火災が発生し,死亡者発生に至る」という今までにない因果構造をモデル化できた