今回使用したデータは国勢調査データのみであり,継続的なモニタリング研究や,他地域の被害想定・復興想定への展開が容易である.都市圏全域の大きな流れを掴む上で定量的なデータとして活用できるだけでなく,例えば激甚被災地区の再建過程については1/2メッシュ単位で分析をかけ,他地域への転用を試みることも可能である.これまで行われてきた被害想定レベルでの住宅データの利用だけでなく,個々の地域人口特性予測や復興地区分類など,復興予測に向けた基礎的方法として活用する可能性が本研究には込められており,また今後の課題でもある.